健口+健康=幸福寿命
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食事の重要性。それは幸福寿命に大きく影響します。
食事から得られる栄養パワーはとても強く、咀嚼することで脳が刺激され身体が動こうと指令にも良い影響を与えます。
ヒトと会話することで心の栄養もとれ、元気にもなれる。
それが食事の重要性です。
こんにちは、等々力・深沢・中町にあるソフィア歯科医院の矢島です。
今回の内容は、
天野敦雄先生の書かれた本、『ペリオドントロジーダイジェスト』と共にセミナーに参加したときの内容を参考にまとめております。
ディスバイオーシス(dysbiosis)という言葉をご存知でしょうか?
『環境関連因子,宿主関連因子などによって誘導される常在細菌叢の構成的かつ機能的変換」をいいます。
つまり日々の生活で食生活が乱れたり、お口の中のメンテナンスが不十分で虫歯や歯周病などの感染で炎症がおきていたり、
肥満、糖尿病など現代習慣病と言われている、いわゆる不摂生な状態の時に、
体の中にある善玉菌が減って悪玉菌が増えることをいいます。
近年、ディスバイオーシスが炎症性疾患、肥満、糖尿病などのさまざまな病気と密接な関わりをもつことが明らかとなってきています。
私達、歯科医療従事者の仕事はこのディスバイオーシスをシムバイオーシス(Symbiosis)に変えることだということです。
シムバイオーシスとは『共生』を意味し、複数の種類の生物(例えば人と細菌)が相互関係を持ちながら同じ『体』の中で生活する現象のことをいいます。
細菌が異常に多く歯に付着していて、歯ぐきから血がでるということは、炎症性物資は体内を駆け巡って全身に影響を及ぼしています。
これは口の不健康が全身の不健康に影響している状況です。
つまり健口+健康=幸福寿命であるということにつながります。
ある一例として、
入院中の80歳を過ぎた女性が身体は硬直して寝たきりで、栄養は管を通して摂っていました。いつ亡くなってもおかしくない状態でした。
その女性の息子は歯科医師で、その母の姿をみて、「なんとかできるはずだ!」という思いから病院に預けることを止め、
遠方だったようですが母を自宅に引き取り、家族の協力を得て栄養を管からではなく、口からに変え、少量の食事からリスタートすることを試みました。
すると、日を追うごとにはじめは自分では食べられない状態だった姿が自分でフォークを持つようになり、自分で食べる状態にまで回復し、食事量も少しづつ増え始めました。
その後は普通に食事を摂れるようになり、少しづつ身体を動かせるようにもなり、会話もするようになり、表情もみるみる変わっていきました。
そして食事・リハビリを続け、なんと息子さんと海外旅行に行ったという映像が流れました。
食事から得られる栄養のパワーは強く、咀嚼することで脳が刺激され身体が動こうとする指令にも好影響を与え、
ヒトと会話することで心の栄養もとれ、元気な姿に戻ることができるというきっかけが得られます。
人間の身体の入口となるお口の健康は幸福寿命に繋がるということです。
アンバランスな状態を調和のとれた状態に変化させること。
食べ物からの栄養。
それを摂取するための身体の機能。
ヒトとの会話をとることでの心の栄養。
そしてそれを維持・管理していくことが健康に過ごすためのキーワードであるということです。
日々、些細な変化に気が付けるかどうかで違ってくると思います。
身体も心も、自分の変化・周りの変化に気づかなければ大したものでなかったことが大事に変化してしまうこともあります。
我々、歯科医療従事者はそれを早めに気づいて、その時に適切な知識や経験やヒトとの関わりでどう対処するかを判断していくことがとても大切であるということだと考えております。
お口の健康からよりハッピーライフに全力でサポートです。
今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
“当院では”歯を守る”必要性を含めて、歯周病治療、根管治療、矯正治療、インプラント治療、被せもの治療と総合的に診査・治療を行っています。
ご興味いただけた方は、ぜひ、下記のメンテナンスページをご覧ください。”